ストーリーのジャンル「人生の節目」について

小説の書き方
新庭紺
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こんにちわ、新庭(@araniwakon)です

今回はストーリーのジャンル「人生の節目」についての話です。

ジャンルを意識することで、あなたの物語がとても良くなることをお約束します。

もし、あなたの作品が誰にでも共通するような人生の問題を描くものだった場合、この記事を参考にしてみてください。

なお、ブレイクスナイダーの10のストーリージャンルについては、こちらの記事に書いています。

新庭紺
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その中の「人生の節目」について、焦点を当ててみます

人生の節目とは

こういったつらい思い出には誰もが共感する。なぜなら人間誰だって、人生の節目に何かしらつらい経験をしているものだから。しかもそういう時期は精神的に敏感だから、印象もことさら強烈なのだ。これこそまさに人間らしいストーリーであり、観客の心を揺り動かし、ときには大笑いさせるストーリーなのだ。

「SAVE THE CATの法則」ブレイク・シュナイダー  フィルムアート社

人生では、誰もが大きな困難に直面します。

受験であったり、就職であったり、誰かの死であったり。

そういったストーリーですね。

どんな作品があるか

「人生の節目」の例としては「普通の人々」「失われた週末」「アメリカン・パイ」があげられています。

普通の人々

失われた週末

アメリカン・パイ

3つのポイント<人生の問題><間違った方法><受容>

ブレイクスナイダーが言うに「人生の節目」というジャンルは、3つのポイントがあります。

  1. <人生の問題>誰にでも理解できる普遍的な岐路
  2. <間違った方法>痛みから逃げ出してしまう
  3. <受容>理解し、自分が変わらなければならない
新庭紺
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それぞれについて解説していきます

<人生の問題>誰にでも理解できる普遍的な岐路

この「人生の節目」は、その名の通り、人生のイベントにおける事柄について描いたものです。

思春期、反抗期、入学、成人、就職、結婚、子供の誕生、家族の死――そういう誰にでも訪れるイベントは、どんな人にだって理解ができることでしょう。どんな国であろうが、どんな文化であろうが、必ず存在します。

そんな大きなイベントに必ず登場するものがあります。

選択です。

人は、大きなイベントの前に立つと、決断を迫られるのです。

たとえば、受験。

勉強をして良い学校に行くことが良いとされますよね。学校によって、もちろん人生は変わることでしょう。

学校が違えば、友人や教師、学ぶ事柄も変わってきます。

その受験に対して、あなたは選択しなければなりません。

勉強するか、勉強しないか。どの学校に行こうか。

ずばり、試練ですね。

人生に関わる問題は、誰にだってあるものです。

「アメリカン・パイ」という映画があります。

これはコメディ映画で大ヒットしたものなのですが「アメリカの西ミシガンに住む高校生の4人組が高校を卒業する前に童貞を卒業しよう」とするストーリーです。

この場合、人生の節目は「卒業」ですよね。

高校と童貞の二つにかかっていて、おもしろいですね。

今、この瞬間でさえ、あなたは人生の岐路に立っているかもしれません。

その試練をどうやって乗り越えるのか。

それが「人生の節目」というジャンルです。

新庭紺
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ちなみに私は……好きな人を追いかけて、高校を選んだことがあります……

  1. 誰にでもある人生の問題を描く

<間違った方法>痛みから逃げ出してしまう

この「人生の節目」を描きたいのなら、主人公には間違った選択肢を選ばせてください

解決しようとするも、主人公は痛みを避けるように、嫌なことから逃げて、楽な方に進もうとしてください。

たとえば、あなたが大きな決断を迫られる場面に遭遇したら、どうしますか?

おそらく悩むことでしょう。

そして、問題を感じながらも、どうしたらいいのかわからなくなるに違いありません。

何が正解なのかを考え続けます。

間違いたくないからですよね。

そして、助けになりそうな解決策に、片っ端から手を出していくことでしょう。

けれど、間違えて良いのです。

間違えた先に、成長が待っているのです。

  1. 主人公は間違った選択肢を選んでしまう

<受容>理解し、自分が変わらなければならない

主人公は間違えた後に、正解の道を見つけます。

その正解は、主人公が正解だとわかりつつも、選べなかったものです。

たとえば「STAND BY ME」というドラえもんの映画があります。

原作でも、映画でも「さようなら、ドラえもん」という話があります。

いつものようにジャイアンにいじめられたのび太が、ドラえもんに道具をおねだりします。

そんなのび太に、ドラえもんは「未来に帰る」と告げます。

のび太は、嫌だと泣きながらドラえもんにすがりつきます。

ドラえもんと離れたくないのび太でしたが、 悩みに悩んで、ドラえもんとの別れを決意します。

いつもドラえもんに頼りっぱなしだったのび太が「ドラえもんに頼ってばかりだと一人前になれない」と決意し、ドラえもんに頼らずにジャイアンへ立ち向かっていきます。

「道具で解決する」を選択してきたのび太が「自分の力で解決する」ことを選択し、ドラえもんとの別れを決意したことが描かれているのです。

のび太がドラえもんとの別れを、受容したのです。

新庭紺
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自分で答えを見つけ、受け入れることが大事なのですね

  1. 正解だとわかっていても選べなかったものを選択する
  2. 主人公は正解を受け入れることで、自分が変わるべきだと理解する

まとめ

以上、ストーリーから見た10ジャンルの「人生の節目」でした。

新庭紺
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3つのポイントを意識して、作品を作ってみてください

  1. <人生の問題>誰にでも理解できる普遍的な岐路
  2. <間違った方法>痛みから逃げ出してしまう
  3. <受容>理解し、自分が変わらなければならない

ちなみにですが、今回の記事はこちらの本を参考にしております。

とても勉強になる本ですので、興味のある方は読んでみてはいかがでしょうか。

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