こんにちわ、新庭(@araniwakon)です
今回は小説は一文で説明できるようにしようというお話です。
あなたの小説は、一文で説明できますか?
できないのでしたら、説明できるように変えてみることをオススメします。
なぜなら、一文で説明できるということは、物語の軸がしっかりしているため、目的とゴールも明確になるからです。また、それ自体が作品の売りとなります。
たとえば、こちらの作品はいかがでしょうか。
- 願いを叶えるため、主人公たちが七つの球を集める物語(ドラゴンボール)
- 未来の猫型ロボットが、不思議な道具で悩みを解決してくれる(ドラえもん)
- 幽霊に取り憑かれた主人公が、囲碁のプロ棋士を目指す(ヒカルの碁)
どれも有名作品ですが、一文で説明できてますね
このように、軸がはっきりしている物語は、一文で表現できるのです。
そして、優れた作品は、概要を聞いただけで「それはあの作品だ!」とわかるものになっています。
あなたの作品も、一文で説明できるなら、それはとてつもない武器になりますよ。
本文では、もう少し具体的な話をさせていただきます。
一文で説明することの3つのメリット
物語を一文で説明することは、3つのメリットがあります。
1.物語の軸がはっきりする
一言で説明できると、物語の軸がはっきりします。
軸がしっかりとあることで、物語を読む読者にとっても、目的やゴールが明確なので、安心して読むことができるんですね。それは作者にとっても、物語を作る指針にもなります。
先ほどの例を、再度紹介させていただきます。
- 願いを叶えるため、主人公たちが七つの球を集める物語(ドラゴンボール)
- 未来の猫型ロボットが、不思議な道具で悩みを解決してくれる(ドラえもん)
- 幽霊に取り憑かれた主人公が、囲碁のプロ棋士を目指す(ヒカルの碁)
この文章ですが、物語を短く説明したもので、いわゆるログラインと呼ばれています。一文で表現できるものが、優れたログラインだと言われています。
いずれも端的に物語を表しています。
どういった話なのか、ログラインだけでわかりますね
このように、一言で表現することで、物語の軸がはっきりし、目的やゴールが明確になるのです。
2.オリジナリティを出せる
しっかりと一文で説明することで、オリジナリティを出すことができます。その一文に物語のすべてを込めてください。作品の魅力、オリジナリティを、詰め込むのです。
なぜなら、そのオリジナリティこそが、作品の顔となるからです。あなたの小説の魅力が明確になります。
- 願いを叶えるため、主人公たちが七つの球を集める物語
- 未来の猫型ロボットが、不思議な道具で悩みを解決してくれる
- 幽霊に取り憑かれた主人公が、囲碁のプロ棋士を目指す
これらの作品を見て、他の作品を思いつく人はいないと思います。
インターネットで、単語をそれぞれ検索してみてください。キーワードを検索すれば、間違いなくその作品がヒットします。
「願い 七つの球」
「猫型ロボット 道具」
「幽霊 囲碁」
いずれも「ドラゴンボール」「ドラえもん」「ヒカルの碁」がヒットします。
それがオリジナリティなんですね
物語を一文で説明できるようにし、かつ、その物語しか思い浮かばないほどのオリジナリティがあれば、それは世界で唯一の物語となるわけです。
もし、自分の小説の一文を検索し、他の作品とかぶったとしたら、それはオリジナリティが足りていないのかもしれません。
オリジナリティがなかったり、他の作品を同じだと、読者はつきません。
この小説、あの有名作品と同じ話だな……パクリ?
こんな風に思われてしまうこともあります。
一文で、あなたの作品だけのオリジナリティを出すことを意識してみてください。
3.魅力的であれば、読者がつく
ログラインが魅力的であれば、興味を持った読者が読んでくれます。
なぜなら、読者はあらすじを見て、読むことを決めることが多いからです。
私の小説を読んでください! 面白いですよ!
どんな小説ですか?
どんなって言われても、難しくて説明できないな。読んでもらえればわかりますよ!
こう言われても、読む気がする人は少数派です。大部分の人は、読む気がしません。
読者が興味を持てなければ、どんなにおもしろい作品でも、読んでもらえません。
逆に言えば、興味を持ってもらえれば、読んでもらえます。
あなたが本屋に行ってみると、たくさんの小説があります。WEB小説のサイトでも数え切れないほどの作品があることでしょう。
その中から読者の目に触れるためには、物語を一文で魅力的にするべきなのです。
その一文を読んだ読者が、魅力的だと感じれば、あなたの作品が読まれます。
ログラインが魅力的であれば、読者がつくのです。
色んなログラインを書き出してみよう
色んな作品のログラインを書き出してみることをオススメします。
そうすることで、一言で説明することがどういうことなのか、理解できるようになります。
下記のように、好きな作品を一文で表してみました。みなさん、おわかりになるでしょうか。
- 特別な才能を持った主人公が、サッカーのJユースチームで仲間とともに才能を開花させていく話
- 友達がいなくて秋葉原までママチャリで通っているオタクが、ヒルクライムの才能を開花させてロードレースのインターハイに出る話
- ダイナマイトボディの霊媒師と、スケベな助手がくりなすオカルトコメディ
- 森の中に捨てられていたピアノを弾いて育った主人公が、ピアノの才能を開花させる話
- 高校受験を失敗して親と反りがあわない主人公が、親から離れたくて農業高校に入学し、農業を通じて成長する話
- 巨人に支配された世界で、巨人を駆逐しようとする話
- どんな敵でもワンパンチで倒すことができる主人公がヒーローになろうとする話
- ハンターであった父親を探すために、自分もハンターになろうとする話
- 死んだ母親を蘇らせようと人体錬成の禁忌をおかし、体を失った兄弟が、失った体を取り戻す話
- 高校生探偵の主人公が、謎の組織に薬を飲まされ小さくなり、小学生のまま難事件を解決する話
- 名前を書くと死ぬノートを拾った天才高校生が、犯罪者を殺しまくり、神になろうとする話
- IQ180以上の名探偵の孫が、殺人事件を解決していく話
- 高校球児の双子の弟が甲子園を目指すも、事故で亡くなってしまうので、代わりに甲子園を目指す兄の話
- 小学生の頃に出会ったかるたの天才に影響され、かるたのクイーンを目指す話
- 住んでいるアパートの管理人である未亡人を、イケメンと取り合う三角関係コメディ漫画
- 弟が月に行くことになり、兄である自分も夢である宇宙飛行士を再度目指すことを決める兄の話
- 菌が見える主人公が農業大学に入り、研究室で酒造り等を学んでいく話
- 漫画家になってアニメ化したら好きな人と結婚することができるので、漫画家を目指す話
上記の単語で、それぞれ検索すると、特定の作品がヒットするかと思います。
つまり、これら作品は、以下の条件を満たしているといえます。
これが、小説を一文で説明するということなのです。
あなたも、自分の好きな作品を一文で書いてみてください。その作品にしかないオリジナリティを実感できます。
まとめ
小説を一文で説明するという重要性を、理解いただけましたでしょうか。
私は、メリットしかないと考えています。
もちろん、物語を考える上で、既存作品と多少はかぶることもあるかもしれません。
ですが、そこにあなただけのオリジナリティを加えることで、別作品になることができます。
みなさんも、自分の作品がそのように扱われるように、ログラインを意識してストーリーを考えてみてはいかがでしょうか。
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