火村英生シリーズ「46番目の密室」読んでみた。

読書
新庭紺
新庭紺

こんにちわ、新庭(@araniwakon)です

有栖川有栖先生の「46番目の密室」を読んでみたので、その感想になります。

火村シリーズとしてドラマ化されてるとのことで、読んでみました。ドラマはまだ見ていないのですが、興味があって、これから見ていこうかなと考えております。

【簡単なあらすじ】
有栖川有栖は、親友の臨床犯罪学者・火村英生とともに、推理作家である真壁聖一の別荘へと向かった。クリスマスを別荘で過ごす有栖達だったが、そこで密室殺人が起きる。なぜ被害者は密室で殺されたのか。46番目の密室とは何なのか。火村シリーズの第一弾。

【読了時間】
約4時間

【読んだ感想】
火村シリーズといえば、ドラマ化もされてるんですよね。自分の知り合いが火村シリーズが大好きだということで、おすすめされていたので、これを最初に選ばせていただきました。

文章は非常に小綺麗で、作者のスマートさが窺えます。初版は1992年なんですね。26年前の作品。それが最近にドラマ化されて、しかもまだシリーズが出版され続けているというのは、とても素晴らしいことだと思います。

ミステリといえば密室。密室といえば殺人事件。そんな単純な連想をしてしまうくらいにミステリに疎い自分ですが、この作品は比較的オーソドックスな作品になるのかなと感じました。

館。密室。アリバイ。ミスリード。動機。トリック。伏線。そういうものが、お手本のように流れていったように思えます。

探偵の火村、助手の有栖川という二人組のキャラクターで物語が進むことが読む前からわかっていたので、ストーリーが追いやすかったかなと感じました。この二人が、現場を見て、推理を組み立てていき、犯人を捜していくのです。

探偵の火村は、過去に別の事件で警察に恩があるような描写があり、現場にいた警視が上から火村に助言を請うように、と言われるのは、浅見光彦のドラマを見ているようでした。こういう展開が好きなんですよね。みんな好きだと思います。お約束というやつです。

この作品で火村・有栖川コンビを好きになりましたので、続きも読んでいこうと考えています。

なお、作者は後書きで「クイーン風の犯人捜しプラス密室」と言っていますが、自分はエラリー・クイーンをそこまで読んだことがないので、これからガンガン読ませていただこうと考えています。

【自分が感じた見所】
序盤はキャラクター紹介が主で、少しゆったりとした展開でしたが、第三章から様々な謎が途中で転がっていきます。
「え、何なのこれ? どういうこと?」と感じ、ページをぐいぐいと読み進めてしまいます。まったく想定外の謎が披露されていきます。犯人が誰かよりも、そっちの謎の方が気になりました。そこから一気に物語が加速していくように思えました。
ということで、自分の中で、見所は第三章以降、という風に感じました。

【こういう人におすすめしたい】
・謎を論理的に紐解いていきたい人
・密室ものを読みたい人
・探偵と助手、という組み合わせを楽しみたい人

【この小説から学んだこと】
・ラストの意外な展開は、唐突かと思わせておいて、実はさりげない伏線が張られていました。さりげない伏線の張り方を学びました。
・ロバート・エイディという密室マニアが「ロックド・ルーム・マーダーズ」という密室トリックコレクションを出版しているということ。密室殺人小説の研究書らしく、1280例が紹介されているとのこと。

【個人的な好み度】
★★★☆☆

ちなみに、今年は有栖川有栖先生の30周年デビュー記念ということで、限定愛蔵版も発売されました。

ファンの方で興味のある方は、ぜひ。


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