こんにちわ、新庭(@araniwakon)です
今回、ちょっと手抜きブログみたいになりそうなので、また別で時間を作って、手直しする予定でございます。
作家になりたいのなら読書も仕事のうち。
そういうわけで、読書感想というか、私が今までに読んだ作品を、ちょいちょい紹介していったりもしようというわけで、今回はエラリー・クイーンの「Yの悲劇」を紹介します。
かつての私は、まったく本を読む習慣がなく、ミステリを書こうと思いつつも、ミステリをほとんど読まなかったわけです。
それでも、エラリー・クイーンという作家は超有名なので知っていました。
ただ、クイーンという存在は知っているのですが、読んだことがなかったんですよね。
知人にその旨を伝えたところ、ひどく驚かれました。
「クイーンを読んだことがない!? 舐めとんか!」
そんなに怒らんでもええやん。
エラリー・クイーンは、名前や作品は知ってるけど、海外ものは読みにくいんじゃないのかなあ。キャラクター名も横文字だし、地名も知らないところばかりで、頭にすっと入ってこないしなあ。
そんな風に考えていたのですが、知人はこう答えました。
「クイーン読まないとか、舐めとんか!」
やっぱり、めっちゃ怒られました。
「お前そんなんでよくミステリ作家なりたいとか言うなあ!」
まあ、そういうわけで、「Yの悲劇」を読むことになったわけです。
そんな知人がおすすめしてきたクイーンの作品は「Xの悲劇」「Yの悲劇」でした。
「Zの悲劇」と「レーン最後の事件」を併せてレーン四部作とか悲劇四部作と言うそうですが、残りは気に入ったら読んだら良いという感じだそうです。
「Yの悲劇」だけでもいいらしいです。
本当にええのか……。
続き物だから最初から読んだ方がいいんじゃないの?
と思ったのですが、XとYの順番はそこまで気にしなくてもいいとのことです。
ということで、今回はYの悲劇を読むことにいたしました。
【簡単なあらすじ】
金持ちで悪名高いハッター家の一族。その主人である化学者ヨーク・ハッターの腐乱死体が発見された。死因は毒殺。その後、ハッター家で奇怪な毒殺未遂事件が発生し、エミリー夫人がマンドリンで殴殺される。聴力を失った俳優ドルリー・レーンが、ハッター家で起こった事件を解き明かす。悲劇四部作の第二弾。
【読了時間】
約4時間
【読んだ感想】
これがエラリー・クイーン……これがやりたいがためにこの作品書いたやろ!
と思うような作品でした。
自分は生涯、あの凶器を使った理由を忘れないと思います。とてつもないインパクトでした。
え、そんなのあり? と思いがけないところから尻バットされた気分です。
わかんないよ、それは。
だって私、日本人ですから。
確かに、海外物はキャラクター名がわからなくて混乱したのですが、これはハッター家のキャラクターが多くて、みんな名字がハッターなので、名前だけ覚えたらいいから読むのは楽でしたね。どうしても登場人物がわからなくなることはあるので、最初にある登場人物紹介を何度も読み返してしまいましたが。
読み進めていくと、きっちりと伏線があるし、論理的に考えると確かにそうなんだよなあ、と思わせる作品作りになっています。
あとは台詞がかっこいいですね。日本人にはない台詞回しがとても良い。
【自分が感じた見所】
ラストの謎が解ける瞬間ですね。
「そのための作品!」としか言いようがない。
あとはドルリー・レーンのキャラクターが良いですね。かつて有名な俳優だったということで、誰もが主人公のことを知っている。だからみんなが「お会いできて光栄です」とか言っちゃったりする。設定勝ちかなと思います。
【こういう人におすすめしたい】
・謎を論理的に紐解いていきたい人
・解決編で驚きたい人
・「Yの悲劇読んだよ」と周りに言いたい人
【この小説から学んだこと】
・謎が、ちゃんと推理すれば、文中のものだけで解けるようになっている。まあそれが本格推理なんでしょうけど。
・インパクトのある結末は一生忘れないほど記憶に残る。文中がどうなってたかは忘れても、そこは忘れない。
【個人的な好み度】
★★★★☆
やはりミステリは良いですね。最後に謎が解けていくのはたまらないです。
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